『新興国市場で拡がる「社会貢献消費」、日本は最下位~米PR会社調査より』

 米国独立系大手PR会社エデルマン社による、世界13ヵ国、7000人以上を対象に行われた消費者意識調査「グットパーパス調査」の結果が、11月4日に発表されました。

新興国市場で拡がる「社会貢献消費」

 今年で4年目を迎える本調査結果によると、世界主要国の消費者の86%が、ビジネスは社会的な利益に、少なくともビジネスの利益と同じくらい重きを置かなければいけないと信じている、ということが明らかになりました。

  特に新興国の消費者の傾向の変化は顕著で、インドは昨年から34%上昇して81%、中国は昨年から23%上昇して89%もの人が、社会的意義に貢献するブランドを少なくとも年に一度は購入する、と回答しました。

 他の新興国であるブラジルとメキシコも8割近い人が社会貢献的な消費に積極的なのに対し、他の西欧諸国を中心とする国々(アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、イギリス、UAE、日本)の平均値は54%という結果でした。中でも日本は35%と、調査対象国の中で最下位という残念な結果となっています(図を参照)。

 「コーズマーケティングの母」と呼ばれ、自身が創業したコーン社から今年新たにエデルマンに参画したキャロル・コーン氏(ブランド・企業市民担当マネージング・ディレクター)は以下のように語っています。

 「ブラジル、中国、インド、メキシコでは経済発展のティッピングポイントに到達し、市民の目線に立った消費が急速に拡がっています。何故なら新興国では資源や人権に関しての社会的課題が同時に起こっているからで、彼らは市民目線を持ち、環境・社会への配慮を持った消費の目的を理解しているのです。そうした消費活動を生活の中心に置き、日々の商品・ブランドとの関わりも社会的課題に合致させたいと思っているのです。」

 また同氏は「64%の消費者はもはや企業は寄付をするだけでは十分ではなく、日々のビジネスの中に社会的意義を統合させるべきと感じている」というデータを踏まえ、こうも言っています。

 「もはや商品に、例えばピンク色のリボンを付けるだけでは十分ではなく、消費者は自分たちが購買やオンラインの投票、イベントへの参加等、具体的に社会的課題に深く関わりを持つことを求めているのです。ブランドや企業に対しては社会的な課題に対してのエンゲージメント(関わりや絆のようなもの)を持つための様々な手段・機会を提供することを期待しているのです。」

 コーン氏はお飾りのコーズマーケティングではなく、経営の視点を持ち、全社的な試みとして取り組むことを推奨しており、「我々が知っているコーズマーケティングは死んだ」と題した「USA Today」紙の寄稿記事は、成功するコーズマーケティングのための具体的なアドバイスが以下のように提示されています。

・人事、商品開発、社長室等、役割・部門の異なるチームを構成すること
・新入社員を含めた従業員をあらゆるレベルにおいて巻き込むこと
・過去にどのようなことを試みたかを分析すること
・価値やミッション、会社の存在理由を分析し、コーズ(大義)との親和性を持たせること
・消費者を理解すること(彼らは人生においてどのステージにいるか等)

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