永田町ディープスロート

児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)対談Vol.1「福島のため、日本のためにいまするべきことは何か」

グーグルアースのような線量マップを

2011年08月11日(木)
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津田大介氏(ジャーナリスト)(左)、児玉龍彦氏(東大先端研教授)(右)

津田: 今日は対談というより、聞き手として、児玉先生が国会で言い足りなかったことなどをお伺いできればと思っています。児玉先生は先日、国会に証人として出席し、その映像が YouTubeなどで広まって話題になりました。反響はいかがでした? 相当あったと思うんですが。

児玉: やっぱり反響の大きさにびっくりしました。

 国会でいろいろ証言するっていうのは、これまでも食の安全懇談会などでやってきました。ちょうどあの日は、国会で子ども手当などの問題もあったりしたため、委員の出入りも多かったんです。彼らもあんまり集中して聞いてるわけではなかった。それで、私の内部では言いたいことがいっぱいあったので、自分で勝手に盛り上がっていくのを抑えながら話していくっていうのが大変だったんです。終わってから、また普通の仕事へ戻ってました。そしたら、そのうちに息子のほうから「大変なことになってるよ」とか連絡があったんです(笑)。

津田: なるほど。

児玉: それでも翌日は農水省の会議とかに行ってたんです。そのころから急にワーッと1時間に100通くらいフェースブックで友達になろうとか、ツイッターでもフォロワーとかが増えた。たくさんの方から励ましや心配、そしてご批判とかをいただいて、やっぱりすごくありがたいと思います。

 学問では、ブラウン運動っていうんですけど、いろんなものが出てきてそこから発展していくっていうところがあるんですけど、今回も急に乱気流に入っちゃったみたいです。でも私のことをいい人と勘違いされてる人もいるかも知れないけど、大したことない人間ですから。

津田: (笑)。

児玉: だいたい友人から言わせると、賞味期限2週間くらいだから、1週間くらいのうちに機会があったらいろいろ言っといたほうがいいよとかって(笑)。

これまでの法律では通用しない

津田: 僕は先生の参考人でお話になるのを拝見していてて、「あ。なるほど」と思ったんです。科学に対して深い理解がないわれわれは、放射線が漏れてきて、放射能をたくさん浴びるとガンになる、というような、ものすごくざっくりとした理解をしてしまうわけです。児玉先生の説明だと、放射能というものは分裂期のDNAに影響与えて、それがガン抑制遺伝子に障害を起こして細胞増殖に変化をもたらし、それがガンになるんだっていうことをすごく丁寧な言葉で議員の先生たちに説明されていた。

 今回の児玉先生がやられていることって震災以降すごく問題になっている、いわゆる科学コミュニケーションの問題、つまり科学者の人がデータを元にいろいろな見解を述べることに対して、一般の人の理解がすごく差があり、そこを埋める重要性がすごく増していることを浮き彫りにしたのかなとも思っています。

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