横浜どころか日本野球機構が存続の危機に

「史上初めて、開幕戦を含む3試合で日本シリーズの地上波全国中継がなくなりましたが、それで一番衝撃を受けているのはNPB(日本野球機構)なんですよ」(スポーツ紙デスク)

 プロ野球人気低迷で、横浜の例をあげるまでもなく、各球団の経営は火の車。だが実は、セ・パ両リーグを統括する特例社団法人「日本野球機構」も財政悪化に悩んでいるのだ。

 NPBの収益源は、12球団からの供出金と版権料、そしてオールスターゲーム、日本シリーズ、代表戦の放送権料の3つでほぼ全てだ。頼みの綱の放送権料は右肩下がり。'09年にはオールスター、日本シリーズともに1試合あたり前年から4000万円も減額し、それぞれ8000万円と9500万円となったが、今回はそれも最大で4試合分になってしまった。

「'08年、税務調査で申告漏れを指摘され、4年分2億8000万の追徴課税を受け、5年ぶりの赤字5億8000万を計上しました。'09年はセ・パの事務局を畳んでコミッショナー事務局に統合するなど、1億円以上の経費節減をしたにもかかわらず、3200万円の赤字。今年も3億円の赤字が見込まれています。

 さらに'12年3月に現行の年金が廃止されて、新制度では積み立て不足の償却期限が厳格化される。そうなると負担額が年2億円以上増えます。現在NPBは、年金廃止も視野に入れ協議中です」(スポーツ紙記者)

 プロスポーツビジネスに詳しい帝京大学経済学部の大坪正則教授は言う。

「日本のプロ野球は、収益をあげる構造になっていない。本来ならコミッショナーと球団で分配すべき、入場料、物販、放送権料等5つの収益源を、日本では全て球団とその親会社が掌握している。NPBの収益はあまりに不安定です」

 今年7月に各球団の供出金が3000万円増額され、来季から1億円になることが決定したが、財政が上向く見込みはない。

「このまま推移すれば数年後には(金が)なくなる」

 '09年の決算発表で球団代表の理事らに向け、NPBがした報告だ。現実にならなければいいのだが。