暴れる中国 「反日」の裏側に習近平 次期国家主席
全国民必読 なめられるニッポン
見下される民主党政権

 経済力と軍事力をバックに、やりたい放題の中国。それを黙って見ている「弱腰」民主党政権。中国は完全に日本を見くびっている。デモから些細な嫌がらせまで、中国は「反日」の旗で日本を揺さぶり続ける。

大規模デモの真の「狙い」

「十七届五中全会決定増補習近平為中央軍事委員会副主席」

 10月18日午後6時38分、中国国営新華社通信は、25文字のニュースを配信した。この一報により、中国共産党第17期中央委員会第5回全体会議(5中全会)で、習近平国家副主席(57歳)が、中央軍事委員会副主席に就任したことが明らかになった。

〔PHOTO〕gettyimages

 国家副主席が、230万人民解放軍の最高意思決定機関である中央軍事委員会の副主席に選出されたということは、いずれは胡錦濤・軍事委主席(67歳)に取って代わるということだ。

 それは同時に、2012年秋の第18回共産党大会で、中国の最高権力ポストである共産党総書記の座を、また翌13年春の全国人民代表大会で国家主席の座を、胡錦濤から譲り受けることをも意味する。事実上の「次期国家主席」が誕生したということだ。

 この決定から時計の針を2日ほど戻してみよう。16日、中国四川省の成都をはじめとした3つの都市で、尖閣問題に対する日本への抗議デモが発生した。

「1ヵ月前に起きたデモより、さらに過激化していた。従来のデモより参加者の年齢が若かったこと、カメラの前でも顔を隠そうとする様子もないなど、大胆な行動を取っていたことが印象的でした」(現地を取材した記者)

 「沖縄を解放せよ」というプラカードを掲げたり、日本企業の看板を壊したり、やりたい放題の群集。彼らの行動は、日本政府を相手に好き勝手なことを言う中国政府のそれとそっくりだ。尖閣問題が一旦沈静化してからも、新たに尖閣に監視船を派遣し、さらに東シナ海のガス田を一方的に採掘するなど、非礼の限りを尽くす中国。民主党政権に対抗手段がないと分かっているから、日本は完全になめられっぱなしである。

 10月中旬、中国は尖閣問題を棚上げしたいと内々に打診してきたが、しかしこれで日中関係が改善に向かうとは思わないほうがいい。習近平が中央軍事委員会副主席に任命されたこと、さらには今回のデモの「真の目的」を知れば、今後両国の関係が悪化の方向に向かうことは自明だからだ。

 5中全会は次期国家主席の誕生を内外にアピールする重要な会議。その最中に大規模なデモが起こるなど、これまでの中国では考えられないことだった。ここで注目すべきは、今回のデモの起こった場所が、四川省の成都、綿陽といった、軍との結びつきが強い都市(成都は軍事産業が盛んな都市で、綿陽は核兵器研究施設の集まる都市)であったことだ。

 普通なら容認されるはずのない大規模なデモが、軍事関連都市で起こったことについて、「今回のデモは軍関係者が関与している可能性が高い」と指摘するのは中国政治に詳しい研究者。

「釣魚島(尖閣諸島)問題を穏便に済ませようとしている現中国首脳部への抗議の意味があるのだろう。元々穏健な外交を展開する胡錦濤主席と、海洋権益の拡張を狙う軍部の関係は良好ではなかったが、釣魚島の件でその対立は決定的になった。一方、中央軍事委員会副主席に就任した習近平と軍部の関係は良好。今回のデモは、胡主席に対する抗議とともに、習氏に『あなたなら軍部の考えに賛同してくれますね』というメッセージを伝える意味があったのではないかと考えられます」

 この研究者が言うように、次期指導者である習近平と人民解放軍は、強いつながりを持っている。横浜市立大学の矢吹晋名誉教授が説明する。

「習氏の父・仲勲氏はもともと中国建国の功労者で、軍内部にも広い人脈があった。近平氏はこの父の人脈を活用して軍部に浸透し、一方の軍も近平氏を『身内』と考えて扱っている。近平氏が清華大学を卒業した後、配属されたのが耿飈・元国防部長の秘書だったが、これは軍が近平氏を信頼していたことの証です」

 この両者が、尖閣問題と5中全会を経て、さらに接近しているのである。

 この接近に、日中外交に携わる関係者は、今後の日中両国の関係がさらに悪化すると懸念を示す。前出の中国研究者の話。

「習近平には権力の安定のため、軍の要求に答えなければならないという事情がある。そのため、今後の対日政策はさらに強硬なものとなっていく可能性があります」

 一体どういうことか。習近平副主席の足どりを辿ることで、その答えが分かるだろう。

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