急成長が進む米国オンライン寄付市場と2つのナスダック上場NPO支援ソフト会社
急成長を続けるオンライン寄付市場

 過去12年ほどの間に、オンラインの年間寄付総額は30万ドル(約2460万円)から154億ドル(約1兆2600億円)へと、5万倍の規模になったと言われています。(情報源・図作成:ソーシャルメディア情報ニュースサイト「Mashable (マッシャブル)」/ "Social Good: Charity and Technology in the Online Universe [INFOGRAPHIC]"2010/9/18)。

オンライン寄付は寄付市場全体の5%に過ぎない

 2009年のアメリカの寄付市場全体の規模である3030億ドル(約25兆円)からすると、実はオンライン寄付市場は5%に過ぎません。

 ただ、寄付市場全体の規模が過去8年で2460億ドルから23%の伸び(直近2年では減少)であることからすると、オンライン寄付市場の驚異的な成長は注目に値します。

 アメリカにおける寄付市場を語る際、その文化・宗教的背景、そして税制の優遇制度の話がその原動力として語られることが多いのですが、今回はオンライン寄付の成長を支えてきた2つのナスダック上場企業、「Convio (コンヴィオ)」、「Blackbaud (ブラックボード)」、をご紹介致します。

アメリカの寄付市場の推移。(出典:Executive Summary of Giving USA 2010)

1300の非営利団体による10億ドル(約820億円)
のオンライン寄付を支えるCRMソフト会社、「Convio (コンヴィオ)」

 「Convio (コンヴィオ)」は、1999年テキサス州オースティンに設立された、非営利団体(NPO)向けにオンラインCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)ソフトウェア提供する会社です。

 現在約1,300のNPOがこのサービスを導入し、会員、ボランティア、卒業生、寄付者等とのコミュニケーション履歴管理、アドボカシーやマーケティング活動の効率化に広く利用しています。

 顧客には、『(ビジネス誌)フォーブズが選ぶトップ200チャリティ』上位50のうち、29の団体が含まれており、中にはアメリカ赤十字社、アメリカ癌協会、WWF(世界自然保護基金)等が名を連ねます。

 Convioは2010年4月にはナスダック証券取引所への上場を果たし、現在380人の社員を抱え、2009年度の売上は6310万ドル(約52億円)、という、成長を続けるれっきとした営利企業です。

 同社のシステムを利用することで、クライアントであるNPO約1300団体は、2009年1年の間に、合計9億2千万ドル(約750億円)のオンライン寄付の調達を可能にしました。また、その過程で、それらNPOが保有する合計1億5千万件のメールアドレスに対し、38億件ものメールを配信したことも明らかにしています。

 今月10月4日には2010年の1月~9月の期間だけで既に10億ドル(約820億円)ものオンライン寄付の調達を支援したことを発表、前年同期間に比べ64%の増加、と順調な成長を続けています。

 Convioが対象としているNPOは、「年間5万ドル以上の寄付を集めている団体(米国内に7万1千団体)」としていますが、各NPOによる、営利企業顔負けの効果的なマーケティングの試みが、大きな市場規模の成長を支えることが分かります。

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