田原総一朗が民主・自民の幹部にホンネを直撃! 中国、円高、どうするニッポン? [前編]
田原 総一朗

田原:今日は民主、自民の幹部に集まってもらいました。枝野さんは民主党の前幹事長で、いま幹事長代理。石原さんは自民党幹事長です。のちほど自民党の田野瀬良太郎幹事長代理も登場します。

 まず、枝野さんと石原さん、そのお二人に話を聞きたい。尖閣問題です。9月7日に中国漁船の船長を逮捕した。それを釈放し、そしてブリュッセルで菅さんと温家宝の会談やりましたね。

 この一連の出来事について、石原さん、どう見てらっしゃる?

石原:この事件は、偶発論、必然論って両論あると思うんですけど、私はこれ偶発じゃなくて必然的に起こったと見てるんです。

田原:中国漁船が日本の経済水域の中に入ってきて、しかも、操業をやめて出て行けと言った時に、巡視船に二度・・・。

石原:ぶつかったと。その根底にあるのはやっぱり、日米の関係の脆弱化、そして中国軍部の人民解放軍の近代化に伴う装備の充実、こういうことによってあの海域が中国にとって非常に有益な資源であると。これは白樺のガス田の話からも明らかなんですけども、それに対する一連の行動の中で、ああいう船はたくさんいるわけですね、実は。

 この間も民主党の長島さんに話を聞いたんですけども、例のクリント・イーストウッドの『硫黄島からの手紙』と同じくらい、艦船があの海域に溢れている。そういうことの中であの事件が私は起こったと、そういうふうに見ております。

田原:船長を逮捕しました。小泉さんの時には、理由は違うんだけど尖閣に登ってきた中国人を7人逮捕した。この時は2日間で強制退去。今度は逮捕して、で、勾留延長やろうとしたら、結局は釈放したと。これを見てどうですか。

石原:小泉内閣の時はちょうど私も閣僚をやってたんです。日中関係がいちばん冷え込んでて、あれは旅券法違反で逮捕したんですけども、あのまま活動家7人を拘留してったら大使の召還まで間違いなくいったと思います。

田原:「政冷経熱」だったですね、小泉さんが靖国神社へ参拝してね。

石原:はい。今回はやはり事例が悪質である、これは前原当時の大臣がビデオを見れば一目瞭然であると言ってます。

田原:公務執行妨害だと。

石原:で、逮捕した。ここは間違いなく政治の決断としては正しかったと私は思ってます。

 その後、いま田原さんが仰ったように拘留を延期したっていうことは、間違いなく起訴するための時間を必要としたということで、検察の側は拘留の満期の前に釈放する必然的な理由はないわけですね。で、そこで間違いなく外圧、先程お話しされた温家宝さんがニューヨークに行って領土問題に言及された、毅然たる態度で臨まれるということを言った。やはり様々な外圧が、一昨日(10月18日)ですか、決算委員会で丸山(和也・参議院議員)弁護士が仙石長官との会話を暴露したように、やはりプレッシャーが掛かったことによって釈放したと。これに対して国際世論と国内世論が沸騰した。

田原:国内世論というのは?

石原:国内世論っていうのは、やはり外交姿勢に対する批判ですね。

田原:弱いと、弱腰だと。

石原:そういうものがやっぱり根底に、非常にいま日本の社会の中に私は渦巻いているんだと思います。

「検察に悪意があるのではないか」

田原:枝野さん、どう見てますか。

枝野:あの、必然的事件だというのは、私も・・・。

田原:逮捕がね。

枝野:逮捕というか、あの辺で揉める、トラブルになるっていうのは、一種の必然的状況だろうなと思います。

田原:だいたい100艘近くいたっていうんでしょ。

枝野:ええ。中長期的観点からやっぱりあそこで、一種の国益がぶつかってるのは間違いないわけですから。それは時間の問題で、なんらかのトラブルになったのは間違いないと思いますね。

田原:それで、釈放はなんでですか。

枝野:これはですね、ま、忖度の世界なんです。

田原:え?

枝野:忖度の世界なんです。

田原:そんたく?

枝野:忖度。

田原:損得じゃなくて忖度?

枝野:忖度。いやいや、検察が勝手に忖度したんです。それはもちろん外交的に非常にややこしい事態だからなんとかせなあかんという、そういう意向があったのはそれは否定しませんけども。それを、指揮権も発動されないのに、忖度しちゃいけない検察が忖度したことがいけないと。

田原:それに対してなんで民主党の政府は検察に文句言わないんですか。「おまえら、勝手にやってけしからん!」と。

石原:(笑)。

枝野:まあ、だから、この忖度って非常に難しい世界で。勝手に忖度されたのでタイミングから何から、やり方、結論も含めてですけども不満だと思いますよ、官房長官などは・・・。だけどそれが、まあ、僕は半分悪意があるんじゃないかなと思いますが。

田原:え?

枝野:半分悪意があるんじゃないかなと思いますが。

田原:どっち側に?

枝野:検察に。

田原:なんで悪意があるの?

枝野:いや、政権の足を引っ張ろうっていう。

田原:那覇地検がね、しかも釈放したとき記者会見で「日中関係を考慮して」と話した。検察が、日中関係考慮なんて、明らかに出過ぎてますよね。

枝野:そうです。

田原:これは政治的な問題だから。

枝野:そうです。

田原:あれは僕はね、悔し紛れにやったんじゃないかと一般的に言われているんですよ。実際に官邸から圧力があったと。で、しようがなくて。地検としては本当は釈放したくなかったと。釈放されたから悔し紛れに会見であの言葉を入れたと。

枝野:僕は圧力というレベルまでいってないと思います。かりに圧力だとしても検察は払い除けるのが職務ですから。指揮権発動されない限りは、それは我々は我々の判断でやりますと。あくまでも検察は我々の判断だということで、頑張らないといけない立場ですから。

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