伊藤博敏「ニュースの深層」
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横浜ベイスターズ買収の潮田洋一郎・住生活G会長に漂う「期待」と「不安」

茶道は一流、
モータースポーツにも入れ込む「孤独な趣味人」

2010年10月21日(木) 伊藤 博敏
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 横浜ベイスターズの有力買収先として名前が上がり、日本におけるプロ野球の人気の高さと注目度に、改めて驚いているのが住生活グループの潮田洋一郎会長(56)である。

「ああいうのは、ちょっと鬱陶しいなと思います」

 10月18日、記者団に思わず漏らしたこのセリフが、潮田会長の"本音"を伝える。

 「ああいうのは」とは、その数日前、潮田会長が買収の狙いを「ブランド知名度の向上」とし、本拠地を横浜にするのかどうかについて、「(横浜に)残らないとも言ってないし、残るとも言っていない」と、発言したことに対し、松沢成文神奈川県知事が、「会社の宣伝さえできればという論理には、違和感を覚える」と、批判したことを指す。

 確かに、企業経営者が会社の利益を第一に考え、100億円に達しようかという投資を、最適な環境で行おうとするのは当然のことだろう。日本ハムが札幌に、楽天が仙台に移って成功した例もある。

 ただ、逆に言えば、プロ野球の球団買収は、県知事が口を出したくなるほど地元にとっては重要な問題だ。スポーツ紙などに何度も報道されたことと合わせ、あらためて影響の大きさを実感していることだろう。

 住生活グループは、これまで知名度が低く、二世である潮田会長にも経済界における存在感が薄かった。

 住生活グループの前身は、父の健次郎氏が創業したトーヨーサッシ。戦後、すぐに建具の卸業を始め、住宅ブームに乗って急成長した。80年代に入ると、住宅関連の総合メーカーを目指してM&Aを繰り返し、社名をトステムとして基盤を確立。その集大成が2001年、衛生陶器のINAXと経営統合し、持ち株会社の住生活グループを立ち上げたことだった。

 

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