小池良次「シリコンバレー・イノベーション」

ネットビデオの覇者"フールー"売却を追う(前編)
なぜ、米大手メディアは同社を見捨てるのか

2011年07月30日(土) 小池良次(Ryoji Koike)
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Hulu Main Homepage(出典:Hulu社プレスキット)

 約1ヵ月前、米国でブロードバンド放送の人気サイト"フールー(Hulu LLC)"の売却先探しが始まった。以来、米国のIT業界では"どこに売却されるか"とメディアが大騒ぎを繰り広げている。

 フールーといえば2007年に、ディスニーやフォックスなど大手メディアが出資して始まったネット・ベンチャーだ。2008年3月の一般公開以来「The Office」「Law & Order: Special Victims Unit」「Glee」など大手テレビ局の看板ドラマで人気を集め続けている。

 2010年11月には有料サービスのフールー・プラス(Hulu plus)も開始した。そうした矢先、ディズニーやニューズ・コープなど同社株主は、売却を決定した。

 なぜ、順調に成長している同社を売却するのか。今回は、売却の理由について追ってみたい。

フールーの人気は、ネットによる無料再放送

 2005年にユーチューブ(YouTube)が登場して以来、米国のブロードバンド放送業界では様々な商業化モデルが模索されてきた。広告モデルを追うグーグル、レンタル・モデルを追うアマゾン・ビデオやネットフリックス(Netflix)、小売りモデルを追うアップルなどが競い合う中、ネット・ビデオの卸売りモデルで先頭を走っているのがフールーだ。

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