雑誌
エコカー補助金を使い果たした
その後、どうなった?

メーカーの動きは? ディーラーの営業マンの悲痛な叫び!

 怒濤のような駆け込み需要で9月30日の期限終了よりも約3週間以上早い9月7日に補助金の受け付けが終了した。

 そこで、各メーカーの動き、現場のディーラーは補助金終了後の対策をどのようにとったのか? 9月の動きと駆け込み需要の反動減が予想される10月以降の動きを追ってみた。

終わっちゃって大変なんです

 補助金受け付けが予想よりも3週間以上早く使い果たしたことで、補助金を見込んで新車を購入し、7日の締め切りギリギリ間に合わなかった人は怒り心頭のハズ。本誌にも読者から電話がかかってきて、こう訴えてきた。

「ステップワゴンスパーダの新車を購入し、6日に登録したのに1日違いで受け付けられなかったんですよ。もう、あのホンダディーラーには二度と行きたくないですね」(新潟県在住Aさん)。

 いっぽう、お盆過ぎにティーダを購入して8月末に受理されたという東京都の斉藤さんは、

「スカイラインからの買い替えですが、営業マンさんからのプッシュが凄くてついのせられて買ってしまいました。嫁も珍しく得だからとのり気でしたよ。補助金終了のニュースをテレビで見た時、あ~ボクのは助かったあと思わず叫んでしまいました」

 当事者たるメーカー関係者はどうみているのか? 

三菱の国内営業幹部は、

「ある程度は予想していましたがここまで急激に減るとは思ってもみませんでした。エコカー補助金が終了した7日の第1週は対前年同期比100%でしたが、補助金終了という報道が流れた後の第2週は対前年同期比60%ですよ。

 いきなり1週間で4割も落ち込んだわけですから。8月が対前年同月比約28%も伸びましたから、その反動もあると思います。かなり深刻ですよ」

いっぽうトヨタ本社関係者は

「たしかにこんなに早く補助金が終了するとは思っていませんでした。8月は対前年比がプラス43.3%と駆け込み需要で予想をはるかに上回ったという印象です。

 8月の時点では、10月から2割、3割落ち込みと予測していましたが、9月の第1週に補助金が打ち切られたことで、3割は減ると予測はしていましたが、それ以上の落ち込みですね。補助金なしでも、いま買う人に感謝です」

補助金に間に合わなかった人に向け10万円のキャッシュバックをした日産ディーラー

逆に冷静なのは日産関係者。

「8月は対前年比がプラス34・6%と補助金の駆け込み需要で好調でしたが、ウチはほかのメーカーと違って、マーチ、ジューク、エルグランドの新車攻勢がありますし、9月は10万円の補助金補償をやっていますから、そんなに危機感は感じていません」

 それでは、販売の最前線、ディーラーの営業マンはどうだったのか?

 ディーラーによっては、補助金が間に合わなかった人に向けて10万円の補助金補償など手を打っていたようだが(P.4表参照)・・・。

●トヨタ

 都内トヨペットの営業マンはホントに辛い様子でこう訴えかけてきた。

「メーカーの報奨金が出ていないので正直つらいです。東京の販売店はどこも出ていないようです。私の8月の目標台数(ノルマ)は5台だったんですが、6台登録し、受注したのが9台。9月7日以降はショールームに来るお客さんが半分くらいです。9月の目標は7台なのですが、まだ2台しか売れていません。かろうじて受注は5台取りましたがこの先どうなるか・・・。

 補助金終わったからいらないよなんていう、お客さんが2人もいて困りました。あまり大きな声では言えませんが、ウチでは補助金に間に合わなかった人には、10万円をお渡ししているんです」(都内トヨペット店)

 日焼けした黒々した顔の千葉県のカローラ店店長は、諦めムードでこう語る。

「8月の目標台数は30台で実績はほぼ達成しました。でも9月7日以降はフリーのお客さんはまったく来なくなりました。9月は決算セールですので前年並みの41台を計画していましたが、9月18日現在で16台決まっていますが見通しは暗いです。6割くらいの達成率になりそうです。どうすれりゃいいんですかね。補助金が間に合わなかったお客さんには10万円のキャッシュバックは用意しているんですが」

●日産

 ショールームのウインドウやのぼりに補助金に間に合わなかった人は10万円を補償しますと大々的に宣伝していた都内のプリンス店の営業マンは、

「ショールームに来るお客さんは8月の半分以下ですよ! それでもマーチ、エルグランド、ジュークの新型車のバックオーダーぶんがありますので、登録ベースだと9月は前年を上回るでしょう。そのほかのモデルはガタ落ちです。用品サービスを要求してくるお客さんがいますのでまさに泣きっ面に蜂ですよ」(都内プリンス店)

●ホンダ

 都内のホンダカーズ店店長もトヨタディーラー以上。まるで人生相談を聞いているような悲壮感さえ漂っている。

「8月は31台の計画に対して27台の成約でした。それでも昨年の20台よりは上回っています。駆け込みを当て込んで目標が大きすぎたのかもしれません。ただ7月は36台の計画に対して44台でしたので助かりました。9月は来店のお客さんはさっぱりでガタ落ちです。

 37台を計画しているのですが16日現在でまだ10台です。月末までには20台くらいでストップしてしまうかもしれません。ミニバンだけは補助金が貰えなくても10万円のキャッシュバックはありますがほかのモデルはないんですよ。

 トラブルにならないように確認書を頂いていますのでキャンセルはありません。ただ1件だけ文句をいわれましたので3万円分の用品をプレゼントして勘弁してもらいました」(都内ホンダカーズ店)

●マツダ

「9月に入りショールームに来るお客さんは一気に減りました。つい3週間前まではテーブルにお客さんがいっぱいいたのに。

 決算セールですので値引きでカバーするようにしていますがノルマ達成は厳しそうです」(都内関東マツダ店)

補助金終了後、 9 月11日(土)の閑散したディーラー

●三菱

「当社はウリになる車種が少ないので余計にお客さんの数が減っています。18日(土)、19日(日)のショールームはガラガラ、値引きの上乗せしようにもお客さんが来ないことにはどうしようもありませんね」(都内三菱店)

●スバル

「7~8月はレガシィ、エクシーガ、インプレッサの減税対象車がよく売れていたんですが、9月7日以降はサッパリ。ウィークディは来店者がゼロの日さえありましたよ。4割以上のマイナスになりそうです」(首都圏スバル店)

●スズキ

「補助金終了後の土日の来客数は3割、4割は減りましたね。成約率は半分ですよ。思ったよりダメージがありました。なにか手を打たないと・・・。新型スイフトに期待するしかないですね」(都内スズキアリーナ店)

●ダイハツ

「店頭で売るのと業者販売に任せるのと両方があるのですが、今回特にひどかったのは、店頭販売です。ガタ減りどころが閑古鳥が鳴いている状態です。ただ業者販売は多少頑張っているのでカバーできていますが・・・」(都内ダイハツ店)

 ほぼすべてのディーラーマンは、急激なお客さんの減り方にまさにノックアウト状態だった。

エコカー補助金を使い果たしたその後、どうなった?
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