経済の死角

生活保護費のピンハネ現場! 
これが「囲い屋」だ

名古屋発
区役所で堂々繰り広げられる貧困ビジネス

2010年10月16日(土) FRIDAY
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中村区役所の1階ロビー横、市民サービスコーナーの机で初老の生活保護受給者から現金を受け取る"業者"

 ある区役所の生活保護費支給日。職員らの目の前で信じられないことが。

 生活保護費がピンハネされているのだ。こんなことが現実に起きている。貧困ビジネスの現場に驚愕の潜入ルポ。

 薄暗く長い廊下で静かに順番を待つ人々の列。その大半は、40~50代と思しき男女だ。中には茶髪の若者の姿もある。午前9時過ぎ、その数は100人を超えただろう。私語はほとんど聞こえてこない。人々はただジッと順番を待っている。

 ここは、愛知・名古屋市にある中村区役所の2階である。同フロアには、福祉課と銀行の出張所の窓口がある。廊下に並んでいた人々は、この銀行窓口での受付の順番を待っているのだ。支払われるのは、生活保護費である。

「中村区は名古屋市内で最も多い514世帯、5968人が生活保護を受けています。名古屋市では、毎月1日に生活保護費が支払われ、基本的には、銀行振り込みです。しかし生活保護の申請が受理された直後の2~3ヵ月間は、窓口での現金受け渡しになっている。人により多少の差はありますが、受取額は12万~15万円です」(全国紙社会部記者)

30代と思しき受給者から現金を受け取った業者は、机の上に1万円札を広げ、受給者に書類に署名をさせた

 月に一度の支給日。ここまでは全国、どの役所でも見られる情景だろう。が、中村区役所では、この後、思わぬ光景に出くわすことになる。

 2階の銀行窓口で生活保護費を受け取った人々の多くは、そのまま区役所を後にした。

 が、複数の受給者は1階ロビーに降りると、戸籍や住民票申請の用紙が置いてある共用机の前で待っていた男と合流したのだ。

 そして、貰ったばかりの封筒からおもむろに現金を抜き取ると、その男に数万円を手渡し始めたのである。中には、壁際のテーブルコーナーに陣取り、書類にサインをして、やはり一万円札を渡している受給者もいるのだ(上写真)。

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