民主党で密かに囁かれる「ポスト小沢」人事
東京地検特捜部が事情聴取

 民主党の小沢一郎幹事長も、当初は検察とここまで対決することになるとは予想していなかったようだ。実は、小沢氏の政治資金管理団体「陸山会」の土地購入事件を巡り、こんな情報が私の耳に入った。

 永年の小沢側近である平野貞夫前参院議員が都内のホテルに呼び出されたのは、石川容疑者(衆議院議員)逮捕の2日前の13日午後。

 小沢氏が召集した緊急対策会議に、平野氏、やはり秘書出身で側近の樋高剛衆院議員、そして弁護士のO氏の1人が集まったというのだ。

 衆議院委院部長、前尾繁三郎衆議院議長秘書経験があり国会運営に通じ、法曹界にも知己が多い平野氏を中心に、対策を協議。

 その場で小沢氏は、参考人聴取に応じるか、上申書を提出する、のいずれでも構わないと言い、検察当局との全面対決回避の意向を示したというのである。

 これが事実ならば、マスコミ・世論からの風圧と検察サイドの強気姿勢を気にかけ、強制捜査を回避するべく、戦術転換を検討したのではないか。

 この決定によって平野氏は、旧知の法務・検察の元最高幹部を介して、東京地検特捜部の主任検事クラスにアプローチ、小沢氏の意向を伝えたというのだ。

 16日には石川議員の4度目の事情聴取が予定されていたため、15日夕、4人は東京・赤坂の小沢氏個人事務所に再び集まり、協議の場から件の検事に電話を入れ、改めて参考人聴取受け入れを伝えたという。

「やりすぎ」批判にも動じない特捜部

 ところが特捜部は同日夜、石川議員に出頭を求め、政治資金規正法違反容疑(虚偽記載)で逮捕してしまったのだ。この不意打ち逮捕に小沢氏は完全にキレた。

 そして同氏は、16日に東京・日比谷で開催された民主党大会の直前、首相公邸で会った鳩山由紀夫首相に対し幹事長続投を求め、了承を得たうえで検察との対決を宣言したのだ。それが、首相の「どうぞ戦ってください」発言を引き出すことになった。

石川議員逮捕が「日本の民主主義が暗澹たるものになってしまう」と述べた小沢氏の党大会冒頭での挨拶は、まさに検察への「宣戦布告」である。

 では、鳩山政権を巻き込んだ「政権・検察の全面対決」の行く末は、一体どうなるのか。

「小沢捜査」を続ける東京地検特捜部は、小沢氏が事情聴取に応じても、土地購入代金4億円の原資がゼネコンからの「裏献金」と見ており、政治資金規正法違反容疑を入口に最終的には所得税法違反(脱税)での小沢氏立件を目指している。

 検察捜査について「やり過ぎだ」との批判もあるが、特捜部はまったく動じていない。

 それどころか、石川容疑者の拘留期限が切れる2月4日以降、小沢氏自宅の家宅捜索に踏み切る考えのようだ。そして、もしゼネコンからの「裏献金」、いわゆる「タマリ」が摘発されれば、そのうえで国会に逮捕許諾権の請求を行うことになるだろう。

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