宮崎日大・武田、広陵の丸子ら
夏の高校野球
プロが狙う「金の卵」

「夏の甲子園」予選となる地方大会が、各地で次々に開幕している。

 今年はどうやら「好投手ぞろい」らしい。米大リーグ・ブレーブスの大屋博行国際スカウトは、一人の選手の名前を挙げる。
「ナンバーワンは宮崎日大の武田翔太でしょう」

 逸材の投球を見ようと、5月に行われた練習試合には、日本のプロ全12球団に加え、ブレーブスやレンジャーズなど、米大リーグ3球団のスカウトが集結した。

 身長187cm、体重77kg。水泳とバレーボールで鍛えた腕のしなりを武器に、150kmに迫る直球を放る。甲子園春夏王者の興南(沖縄)との試合では、130kmの高速スライダーを駆使して、相手打線を3安打完封に抑え込んだ。

「体も強く変化球の曲がりも鋭い。すでにプロに引けを取らない投球をしています。足りないのは経験だけですね」(大屋氏)

 今月10日、大阪では太成学院大高の緒戦に、巨人が6人態勢で視察に訪問。日米10球団のスカウトが見つめる中、エースの今村信貴は、5回コールドながらノーヒット投球を披露した。

「今年春までは内容が悪くて我々の期待を裏切りましたが、見事汚名返上してみせた。左で145kmの直球はやはり魅力的ですね」(プロ野球スカウト)

 最近の注目投手にはある傾向が多く見られる。それは190cmに迫る「長身」と、「身体の柔軟性」だ。

「『下町のダルビッシュ』と呼ばれる吉本祥二(足立学園・東東京)は、実際ダルビッシュ有(日本ハム)そっくりのフォーム。2年生ながら身長196cm、最速147kmという大阪桐蔭の藤浪晋太郎は、その風貌から『ナニワのダルビッシュ』と呼ばれています。いずれもプロ注目の素材です」(セ・リーグ球団関係者)

 野手では、高校通算70本塁打(13日現在)の高橋周平(東海大甲府・山梨)、同45本の広陵(広島)・丸子達也に評価が集中している。

「丸子は阪神らが上位指名を検討している『金本二世』。高橋は、リストの強さを活かし広角に長打を打てます。2人とも将来が楽しみ」(スポーツライター)

 甲子園代表校は今月末に出揃う予定だ。

週刊現代 2011年7月30日号より