「小沢捜査」を指揮した大鶴前東京地検次席が退官、佐久間前特捜部長は左遷の「内幕」

家宅捜査も連発した特捜部捜査の限界

 小沢一郎民主党元代表を狙った東京地検特捜部の政治資金規正法違反事件の是非が、改めて問われている。

 実行犯の石川知裕元秘書(現代議士)らを裁く「秘書公判」が今秋に判決、検察審査会に強制起訴された小沢氏の初公判が10月に開かれるという現段階で、是非が問われるとはどういうことか。

 検察OB弁護士が解説する。

 「秘書公判を審理する東京地裁(登石郁郎裁判長)は、検察が提出した3秘書の38通の供述調書のうち11通を全文却下、残りも一部を却下しました。その理由を裁判所は、『検察側が心理的圧迫と利益誘導を織り交ぜながら巧妙に誘導した』と、書いています。

 つまり調書は信ずるに値しないというわけで、石川被告が小沢氏に、『虚偽記載を報告、了承を得た』という重要な調書も含まれています。小沢無罪は確定的。3秘書の罪を問えるかどうかも怪しく、検察の捜査手法が改めて問題となっています」

「特捜検事」のDNAを最も色濃く受け継いだ検事

 大阪地検事件に続く検察の失態だが、その行く末を睨んだように、「小沢事件」の指揮を執った二人の検察幹部が、捜査の第一線から退くことになった。

 ひとりは、最高検の東京担当検事を経て東京地検次席として捜査を指揮した大鶴基成最高検公判部長。大鶴氏は7月末で検察庁を退官、弁護士となる。

 もうひとりは、大鶴氏と長くコンビを組み、「小沢事件」は特捜部長として現場責任者だった佐久間達哉大津地検検事正。8月からは国連アジア極東犯罪防止研修所(アジ研)の所長として刑事司法の様々な問題を取り扱うことになる。