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患者にはとても言えない「病院の真実」後編

医者・看護師・事務員が明かす

前編 はこちらをご覧ください。

院長回診・部長回診いったい何の意味があるのか

 院長や部長、教授らお偉いさんが、大名行列よろしく医師たちを引き連れて病室を回る―医療ドラマなどでもよく目にするおなじみの回診シーンだ。けれども、回診を経験した患者が等しく抱く疑問がある。

「これって意味あるの?」

 都内の私立総合病院の内科医が本音を漏らす。

「正直なところ、あまり意味はありません。うちでは院長回診や部長回診がありますが、彼らのご機嫌取りのためにやっているようなところもありますし、我々からすると、時間ばかりとられて大変なだけなんです」

 この病院では、院長回診は月1回のペース。研修医も含めて5人から10人ほどの医師がお供につく。どの患者を回診するかは、院長ではなく、研修医がピックアップして決めるという。

「毎回、ローテーションで、回診する病棟のフロアを決めていきます。うちの病院では、1回の院長回診で診るのは1人。院長が事前にカルテに目を通し、担当医から説明を受けた上で回診する。患者さんを診る時間は5分から10分程度ですが、カルテのチェックから合わせると、全部で1時間くらいかかります。

『院長が循環器専門だから、心臓疾患のあるこの患者さんを回ろう』と決めることもありますが、いつも院長が専門としている患者さんばかりを診て回るというわけにはいかない。

 でもやはり、専門外の医師である院長に診てもらっても、患者にとってあまり意味がないのです。糖尿病が専門の院長に心臓の患者さんを診せても何もわかりません。結局、『専門の先生に聞いて』ということになる。ムダといえばムダですよね」(前出・内科医)

 患者側にメリットはないのか。