「汗は他人にかかせ、手柄は自分で取る」
権力感情に酔いしれる菅直人に学ぶ
「首相としてやってはいけないこと」

マックス・ヴェーバーも呆れるしかない
菅が辞めない以上、私たちにできることは何か。「反面教師」として首相としてやってはならないことをしっかりと学ぶことだ。【Photo】Bloomberg via Getty Images

 菅政権が続くことはもはや「百害あって一利なし」だ。一日も早い退陣が日本政治の蘇生につながると思っている。

 首相・菅直人が6月2日に退陣表明した後、今国会の会期延長や同27日の人事をめぐる政権内の混乱、前復興担当相・松本龍の暴言、原発再稼働を関する今月6日のストレステスト実施発言、13日の「脱原発宣言」のてんまつを見ていると政権の体をなしておらず、早期退陣を求める確信は深まるばかりだ。

 しかし、菅が辞めない以上、私たちにできることは何か。「反面教師」として首相としてやってはならないことをしっかりと学ぶことだ。

「君主論」から菅直人の精神状態を読む

 政治家の資質を語る場合にたびたび引用される名著に『職業としての政治』(マックス・ヴェーバー著)がある。岩波文庫の脇圭平訳によれば、同書は政治家にとって必要な資質として、情熱、責任感、判断力-の3つを挙げている。この基準を参考に菅の資質を分析する前に、この著書で資質に触れる前段が菅の精神状態を知る上で役立つので、まず、この箇所を紹介したい。

「形式的にはたいした地位にない職業政治家でも、自分はいま他人を動かしているのだ、彼らに対する権力にあずかっているのだという意識、とりわけ、歴史的な重大事件の神経繊維の1本をこの手で握っているのだという感情によって、日常生活の枠を超えてしまった一種の昂揚した気分になれるものである」

 菅は市民運動家から日本の最高権力者の地位に上り詰めた。そして、東日本大震災、原発事故という未曾有の災害に直面した。その対策の「神経繊維」の1本を握っているという高揚感をヴェーバーは「権力感情」と呼ぶ。

 菅は退陣表明後もこの「権力感情」に酔っているに違いないしかし、3つの資質を持っているのだろうか。

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