田原総一朗のニッポン大改革

田原総一郎×郷原信郎 緊急対談「検察の失墜」 第1回

「村木さん冤罪」で暴かれた「特捜部が描いた杜撰な構図」

2010年09月24日(金) 田原総一朗
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田原:今日(9月10日)、厚労省の村木厚子元局長に無罪の判決が出ました。これについて郷原さんにいろいろ聞きたい。もちろん、鈴木宗男さんの収監、そして小沢一郎さんのことを含め、とことん検察の問題について話していただこうと思います。

郷原:よろしくお願いします。

田原:さて、村木元局長ですが、郷原さん、これは無罪の判決が出るとお思いになっていましたか。

郷原:ええ、無罪って聞いてもまったく驚かなかったですね。こんなこと珍しいですよ。普通は無罪って判決は滅多に出ないものですからもっと驚く。今回はまったく驚きませんでした。

田原:そもそもこの問題で、なぜ厚労省の局長だった村木さんを検察は起訴したんですか。

郷原:検察が描いたストーリーがまったく的外れだったっていうことですね。

田原:どういうストーリーを描いていたんですか。

郷原:この事件は「政治案件」だと考えていたんです。そもそも郵便不正事件っていうのは、障害者向けの割引制度を悪用したものです。

田原:障害者向けの団体、障害者には郵便料金の割引があったのを悪用して、広告の発送などを割り引いたのですね。

郷原:そこで検察はこんな絵を描いた。

 これは低料金で第三者郵便を扱って貰える、その制度を悪用した大変な経済犯罪だ。何億という利得を得た大変な犯罪であり、そのために必要な公的証明書を厚労省に作ってもらう必要がある。

 大物政治家が厚労省の幹部に働き掛けて、その幹部が現場に指示をして嘘の証明書を書かせたのだ、と。

田原:身体障害者の団体といっていたけれど、この団体はインチキの団体だったんですね。

郷原:それ自体が実態がほとんどないものだった。ですから本来であればそういう優遇は受けられない。

 それを障害者団体としての優遇を受ける証明書を発行させたことに関して、民主党の大物政治家が働き掛けて、厚労省の幹部から現場に指示が行ったという絵を検察は描いたのです。

田原:この大物政治家も取り調べを受けてるんですか、任意の。

郷原:ええ、受けたようですね。

田原:名前は出てないですか。

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