潜在ユーザーは1億6000万! AppleのSNS「Ping」が登場(後編)
「Ping」は人々のプライバシー意識を変える?

vol.1 はこちらをご覧ください。

 前編ではPingの狙いと問題点について言及しました。後編では、Pingが社会にもたらす影響を考えていきたいと思います。

何をいくらで買ったかを自動で友人に通知

 Pingが社会にもたらす影響として、「人々のプライバシー意識の変化」が挙げられると私は考えています。

 PingはiTunesで楽曲を購入した際、「何をいつ、いくらで買ったか」を自動で友人たちに通知する設定になっています(設定の変更は可能です)。

 例えば私が「たま」というバンドの「さよなら人類」という曲を買った時、それは自動で私のPing上の友人に通知されます。その行為に対して、私の友人たちは「いいね!」のクリックや「俺もその曲好きだよ!」とコメントを残すことや、ワンクリックで同じ楽曲を買うことができます。

「何をいついくらで買ったか」という情報はコミュニケーションを生み出す力を持っています。オフラインの世界を考えてみても、人々は日常的に自分や他人の「購買情報」をもとに会話を楽しんでいます。

 とはいえ、オンライン上で購買情報を自動でオープンにすることに不安を感じる方は多いでしょう。(Pingはその点に対しても配慮をしており、公開しないよう設定することも可能になっています。)

 ただ、こと音楽という分野に関しては、何を買ったかを秘匿する理由は特にないように思えます。どんな楽曲を買ったかを友達に教えたい、というニーズすらあるでしょう。

進む購買情報のオープン化 

 Pingは「ユーザーの購買情報」を自動公開し、大部分のユーザーはそれを受け入れています。これは小さな変化ですが、人々のプライバシー意識が変わりつつあることを示しているのではないでしょうか。

購買情報を可視化するBlippy

 購買情報のオープン化は、Ping以外のサービスでも推進されています。その象徴的な例は、米国の「Blippy」でしょう。

 これはクレジットカードの決済情報を友人たち通知するサービスです。

 と、いうとかなりクレイジーな響きですが、1,300万ドル近くを資金調達しており、評価額は4,600万ドルに及んでいる注目のスタートアップ企業です。

 Blippy上で、人々は購買情報をもとにコミュニケーションを楽しんでいます。ちょうどオフラインの世界で「新しい携帯電話買ったんだ」「昨日美味しいフレンチのお店に行ったのよ」というように。Blippyは人々のコミュニケーション欲求に上手く火を付けている、大変興味深いサービスです。

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