シリコンバレーで働く23歳の若手デザイナー、上杉周作さんから学ぶ3つのこと
慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスに多くの人が集まった

 7月8日の昼下がり、「Quora」で働く23歳のデザイナー、上杉周作さんの講義を聞くために、「SFC」こと慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスの教室に150人を超える人々が集まりました。

 上杉さんは、小学校卒業と同時に渡米し、カーネギーメロン大学でコンピューターサイエンスを学び、Apple、Facebookでインターンをした後、現在Quoraで働いています。講義の中では、最先端のデザインの動向、自身の体験に基づいたエピソードがふんだんに語られ、会場を訪れた人々を魅了しました(当日の講演の内容は、こちらにまとめられています)。

 今回の記事では、そんな上杉さんのレッスンから学んだことを、3点にまとめてご紹介したいと思います。

1.「プロダクトデザイン」というアプローチ

 上杉さんの話の中でもっとも印象的だったのは「プロダクトデザイン」という概念についてです。「プロダクトデザイン」は「目的」から「機能」を考える、と上杉さんは説きます。

 多くのプロダクトに言えることですが、モノづくりにおいては「機能」が先行してしまいがちです。

 携帯電話は特に分かりやすい例でしょう。日々新しい「機能」が追加され、今では本来の「目的」であった「通話」を超え、様々なことができるようになっています。お手持ちの携帯電話のすべての機能を使っている、という方はまず存在しないでしょう。

 プロダクトデザインは、「機能」ではなく「目的」を重視するアプローチです。このアプローチにおいては、「機能」は追加されるべきものではなく、むしろ減らすべきものです。

 例えば、「子ども向け携帯電話」を考えてみましょう。子ども向け携帯電話には「子どもの安全」という明確な「目的」があります。「目的」を重視するのなら、高性能なディスプレイ、電子マネー、ウェブサイトの閲覧などの機能は不要となるでしょう。「目的」にフォーカスすることで、より安価で使いやすいプロダクトを作ることができる、というアプローチが「プロダクトデザイン」です。

 プロダクトデザインは非常にシンプルなコンセプトですが、モノづくりにおいて陥りがちな「機能先行」を脱するための重要な切り口です。目的を達成するためには「機能を減らす」という発想もあり得ることを、プロダクトデザインというコンセプトから学ぶことができるでしょう。

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