潜在ユーザーは1億6000万! AppleのSNS「Ping」が登場 (前編)
「Ping」の狙いと問題点

 9月1日、Appleは自社製品・サービスに関する発表会を行いました。新機能を携えたiPod touch、刷新されたAppleTV、より小型化したiPod nanoなどが、例によってスティーブ・ジョブスの見事なプレゼンテーションで発表されました。

画像出典:公式サイトより

 発表の中で一際業界を驚かせたのは「Ping」という、音楽をテーマにしたSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)です。

 オンラインで友人関係を構築できる「SNS」という分野では、全世界で5億人のユーザーを持つFacebookがトップシェアを誇っています。AppleのSNSへの突然の参入は、Facebookを始めとする他サービスへの挑戦と受け取ることができ、業界の耳目を集めています。

 PingはAppleのソフトウェアである「iTunes 10」の機能の一つとして導入されています。ソフトウェアの機能であるため、一般的なSNSと違いInternet Explorerなどのブラウザからはアクセスできません。Pingを利用するためにはiTunes 10をインストールする必要があります。

 iTunesは全世界で1億6千万人が使用しているソフトウェアであり、その全ての端末利用者がPingユーザーとなりえます。国内のトップSNS、mixiのユーザー数が2,000万人超ですから、Pingは突如登場した超大規模なSNSといえるでしょう。

 Pingの特徴は、音楽に特化したSNSである点です。アーティストの最新情報を購読することができる、音楽を共通点として友人と繋がることができる、といった点が他のSNSとの違いとして挙げられます。

売上に直結するPing

 Pingの狙いは、Pingを使用することによって「"友人の推薦"で音楽を購入する機会が増える」点にあるのだと私は考えています。

友人が取ったアクションが通知される

 日常生活の中で、新しい音楽を購入する一番のきっかけは友人の推薦ではないでしょうか。広告や雑誌などで楽曲の情報に触れるよりも、趣味の近い友人が直接その楽曲を薦める場合の方が購入意向は高まるものです。

 Pingには、友人が楽曲に対して取ったアクション(購入、レビュー、お気に入り)が自分に通知される機能があり、これが間接的に「友人の推薦」として働きます。

 プログレッシブ・ロックを愛する私は、Ping上のプログレ仲間が楽曲を購入したことを知ることができます。「趣味の合う友人」が聴いている音楽は、やはり気になるものです。ご丁寧に、Pingには友人が購入した楽曲をワンクリックで購入できる機能も付いています。Pingは音楽売上の増加に直結する施策と言えるでしょう。

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