悪い病気には必ず兆候がある

がん 心筋梗塞 脳梗塞 糖尿病ほか

(週刊現代)

虫歯でもないのに歯が痛い、最近脚がよくつる、左腕がだるい―こんな症状、見すごしていませんか? そこには危険な病気が潜んでいる可能性があります。

「最も典型的なのは、いつもと同じ行動をしているのに、前胸部、みぞおちのあたりが痛むパターンです。それも一点ピンポイントではなく、胸全体に重い痛みが現れるのが特徴。例えば、階段の途中で胸が痛くなり上れなくなる。普通に歩いているのにひどく息が切れるなど。

 このような症状が急に出てきて、時間と共に悪化していくのを見逃さないことが大切。じっとしているのに胸が痛くなる人もいます。こうなると不安定狭心症といって心筋梗塞に移行する直前の症状です」

 心筋梗塞の多くは、明け方から午前中に発生することがわかっている。「前日、遅くまで仕事をして睡眠不足のまま早朝からゴルフに出かけ、倒れる人もいます。特に注意が必要なのは、その日の最初のティーショットや、勝負を決めるパターの瞬間。いずれも極度の緊張がかかるため、心筋梗塞になりやすい」(石綿医師)という。狭心症を持っている人は、特に注意したい。

 見逃されやすいこんな兆候もある。

あごや歯の痛み・・・虫歯でもないのに、あごのあたりに固く締めつけられるような痛みを感じる。歯が浮く感じがする

腕の痛み・・・特に左腕内側にだるい痛みがあり、力が抜けるような感じがする

 血圧やコレステロール値が高く、肥満傾向にある人がかかりやすいので生活習慣にも気をつけたい。

●片手が動かなくなる---脳卒中

 脳卒中とは、脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血の総称。3つの病気は、この順に多く、日本における患者の割合はそれぞれ、約80%、16%、7%となっている。この中で、一番特徴的な兆候があるのはクモ膜下出血で、それは頭痛だ。荏原病院(東京都大田区)総合脳卒中センター神経内科医長の長尾毅彦医師が言う。

「頭痛持ちの人が経験しているそれとはまったく違い、何時何分に発生したと断定できるほど、激しい頭痛が突然襲ってきます。経験した人は、鈍器で頭を殴られたような衝撃だと話します。症状だけでは病気を断定はできませんが、景色がだぶって見えると訴える患者さんもいます」

、東京都保険医療公社  荏原病院 総合脳卒中センター 神経内科の長尾毅彦医師

 脳梗塞と脳出血の場合はどんな兆候が現れるか。最近、欧米では「Act FAST」というキャンペーンが展開されている。

F=face(顔)
A=arm(腕)
S=speach(口=言葉)
T=time(時間)

 つまり、顔と手と口に症状が出たら脳卒中を疑い、時間が大切なので、すぐに行動せよ(act)という意味だ。

「片側だけ顔面がゆがむ、片手が動かなくなる、ろれつが回らなくなる、といった症状が現れたときは、いかに早く対処するかが重要となります。キーワードは片側。

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