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実録パワハラ残酷物語「パワハラの傾向と対策」リスト付き
みんなの前で「窓から飛び降りろ!」あぁ、上司のイライラが降りかかる~ッ

 社会人なら誰でも一度は"被害"を受けたことがあるだろう。その痛みを知るあなたには絶対に"加害者"にならないでほしい・・・。

 関東近郊の某食品メーカーで、営業職に就いている藤田康彦さん(仮名・36)はこの2ヵ月で7kgも体重が落ちた。取材場所の喫茶店でアイスコーヒーをすすりながら「最近はこれしか喉を通らないんです」と言う。「これってパワハラですか?」—藤田さんがそう言って切り出したのは、あまりにひどい話だった。

「先週、営業先から会社に帰ると、机の上の固定電話が消えていたんです。周りの同僚に聞いても、みんな押し黙っているだけで反応がありません。泣きたい気持ちをこらえて隣の女子社員に電話を借り、庶務に電話しようとすると、部長がこう言ったんです。『どうせミスするんだから、君はもう仕事をしなくていい。電話は私が外しておいたよ』

 —半年前に親会社から出向してきた部長は、出向早々に私が発注ミスをしたことを根に持っていて、毎日のように『君が辞めれば派遣を二人雇えるんだよ!』『こんな社員がいるなんて恥ずかしくて上に報告できない』などと面罵するのです。入社から14年間、毎日コツコツ働いてきたのに、今は会社に行くのが憂鬱で仕方ありません。

 最近、部長は私の口真似をしながら叱るので、どうしても自分の口調が気になってしまい、以前のように会議で自分の意見を言うこともできない。すぐどもってしまうんです。今日みたいな休日は、何をしていても明日の仕事のことばかり考えてしまいます・・・。妻には『最近元気ないね』と言われますが、まさかパワハラに遭っているとも言えません」

 藤田さんは現在、精神科に通院し、3種類の精神安定剤を飲んでいる。人事部に訴えることも考えているが、将来のキャリアに影響が及ぶのではと不安で、それもできないでいるという。

 都内のIT企業のシステム部門で働く宮本卓明氏(仮名・40)は大学院を卒業して現在の会社に入社した。今春の人事異動で上司が代わり、それを機に"苦悩の日々"が始まったという。

しごきという名の人権侵害

「3歳年上の上司との関係に頭を痛めています。彼は自分が高卒であることにコンプレックスを持っているらしく、私が仕事の報告をすると『やっぱり大学院出の人は言うことが違うな』、『高卒のヤツなんかバカにしているんだろ』と大声でイヤミを言うんです。また、仕事の指示はすべてメールで、返事が遅れるとすぐに長文の叱責メールが届く。

 もちろん、他の部下への指示は口頭です。最近は携帯にも仕事のメールを転送するように言われているので、メールを開ける時、怖くて手が震えるようになりました。私がミスした内容を部の全員にメールで回覧されたこともあります。まったくデタラメな誹謗中傷のメールを皆に送られたこともあります。

 今の部署には高卒の社員が多く、部全体を巻き込んで私のことを無視するので、話し相手が一人もいません。他の同僚が楽しそうに会話しているのを見ると、悔しくて涙が出ますが、40にもなった男がこんなことで泣くなんて自分が情けなくてなりません」