あなたは「福島県産の桃」を食べますか?
福島県産の風評とリスクを考える

 僕の友人で毎年、夏のお中元シーズンになると、福島県産の立派な白桃を贈ってきてくれる人がいます。わが家では、家族一同その桃を毎年とても楽しみにしているわけです。つい先日、食卓で「今年の桃は、どうなるんだ?」と、かなりの心配事として話題になりました。「きっと岡山か山梨に産地を変えて、贈ってもらえるよ」などと都合のよい予想をしながら、僕はハタと気付いたわけです。

 「こんなときだからこそ、風評に踊らされずに福島を応援しましょう!」と力強いメッセージが添えられて、例年通りに福島産の白桃が贈られてきたら…僕ら一体どうするだろうかと。僕らも例年通り、無邪気に「美味しそう」と笑いながら桃をガブリとほおばることができるだろうか。

 3.11東北を襲った大地震の被害の大きさ、深さを県別、市町村別に比べることに意味があるとは思えません。ただし、今回の震災の中で、唯一、他とは性質の異なるダメージを受けている人たちがいます。それは言うまでもなく「福島県」の皆さんです。原発事故によって、「福島県産」ブランドは大きく傷つきました。

 そのネガティブなブランドイメージは、キュウリやレタスなどの野菜やさくらんぼや桃など果物はもちろん、猪苗代湖や会津地方の観光地まで極めて広範囲に及んでいます。

 この問題について“風評”という言葉が使われますが、消費者は「福島県産」をどう見ているのでしょうか。送り手である生産者・供給者の心理と受け手である消費者の心理の間にはギャップがはっきりと見て取れます。究極のソーシャル・マーケティングとして…

 原発事故後の「福島県産」の風評とリスクについて考えてみたいと思います。果たして、読者の皆さんは、福島県産の野菜や果物をガブリとほおばることができるでしょうか。

あなたなら、どうしますか?

 ご存じの方も多いと思いますが、福島県は全国でも有数の桃の産地です。その出荷量は全国第2位。例年であれば、既にネット販売で予約注文が積み上がるこの時期に、今年は注文が全く入ってきていないと言います。

 早いものは7月10日辺りから出荷がはじまり、8月のお盆過ぎまで、福島県北部の果実農家は、桃の最盛期を迎えます。しかも、皮肉なことに、今年は例年以上に桃の出来がいいと言います。農家の皆さんは、たとえ出荷はできたとしても、果たして売れるのだろうかと、大いに不安を募らせています。

さて、ここで問題です。

A)冒頭のわが家のお中元のように、もし、皆さんが「がんばろう!福島」のステッカーが貼られた高級な桃が贈られてきたら、どうしますか?

(1)     躊躇なく、美味しくいただきます。おかわりしたいぐらいです。
(2)     ネットなどで調べたりして、かなり躊躇しますが、結局、食べると思います。
(3)     大人は食べて、子供(小学生以下)には食べさせません。
(4)     食べたい人に差上げて、自分は食べない。
(5)     食べません(破棄します)。

さらに問題です。

B)スーパーの店頭で、「がんばろう!東北フェア」のコーナーがあって、福島県産の高級白桃がお買い得な価格(あなたが“安い”と思える値段)で売られています。どうしますか?

(1)    躊躇なく、買う。ご近所に配りたいぐらいです。
(2)    躊躇しますが、結局、買うと思います。
(3)    迷いますが、結局、買わないと思います。
(4)    買いません。

僕の答えはA)は(2)と(3)、幼児には食べさせないかな。B)(3)です。正直に答えました。

皆さんはどうでしょうか。答えあわせではありませんが、最後にもう一度、この問題に立ち戻りたいと思います。

※この問題はこの記事の最後に、皆さんにお答え頂きたいと思います。
⇒いますぐ答える方は最後のページへ

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