民主党代表選挙は、小沢一郎氏の立候補で、「菅対小沢」という一騎打ちの図式ができあがった。27,28両日に共同通信社が実施した世論調査では、次期民主党代表として、好ましい候補として菅氏をあげた者が69%、小沢氏とした者が15%であった。

このような世論調査の結果が今後の代表戦にどのような影響を与えるかは不明である。しかしながら、これは次期総理大臣を選ぶ選挙であり、「民意」が一つの大きな要素になることは間違いあるまい。
今回の対立図式は、何よりも民主党内の権力闘争である。その戦いの前には政策など色あせてしまう。まさに、人間関係などが絡み合った泥臭い争いが展開されるし、その結末は予期せぬものになるかもしれない。
今回の代表選挙は、「政治とカネ」をめぐる問題と、政治家の能力をめぐる問題が、縦糸と横糸を織りなすように絡んでいる。
カネの問題で疑惑を持たれている者が、日本の総理大臣になってよいのかという国民の素朴な疑問に対して、小沢氏はどのような答えを準備しているのであろうか。まさに「信無くば立たず」である。
三権分立という観点から見ても、問題が提起されかねない総理の誕生に対して、何らかの説明が必要であろう。
一方、円高・株安に対して、何ら有効な手を打とうとしない菅首相に対しては、失望有るのみである。ブレーンとしている経済学者があまりにも酷すぎるのか(ケインズが生きていたら怒り心頭であろう)、最新の経済や金融の理論に無知であることは誉められたことではない。
日銀の白川総裁とは15分間の電話会談で済ませたというのは、危機感が欠落しているし、かえって逆効果である。
今必要なのは、思い切った金融緩和策であり、せめてアメリカのFRB並のことをしなければ、円高はおさまらない。そして、市中の国債をもっと買うべきである。1兆8千億円という規模を5千億円は増やしてもよい。
菅首相が日銀総裁を官邸に呼びつけることをせずに、電話で済ませたというのは、日銀の独立性に配慮したからだというが、現行の日銀法でも、政府と日銀は政策の調整をするべきだと決めてある。
政府が政策目標を定める。それに対して日銀はその目標を達成するための政策を立案する。その立案に対しては、政府は日銀の独立性を尊重する。これが日銀法で定められた原則なのである。
しかしながら、このような原則を首相は全く理解していないようだ。そもそも国家組織上、日銀をどのように位置づけるべきなのであろうか。政府とは全く関係のない独立機関であるはずはない。
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