為替の基礎講座(1)
為替レートはどうやって決まるのか

為替のレートとは、円とドル、円とユーロなど二つの通貨の交換比率を表す〔PHOTO〕gettyimages

「為替レートの動きは、本当によく分らない」。よくこうした質問を受ける。確かに、為替市場の動きを見ていると、「何故、そんな動きをするのだろう?」と思うことがある。為替とは、まさに摩訶不思議な世界のように見える。そうした疑問を少し解消すべく、為替に関する基礎知識を、何回かに分けて整理する。基礎知識をきちんと整理すると、為替市場の動きを理解するために役立つはずだ。

二つの通貨間の相対的なお金の量

 為替のレートとは、円とドル、円とユーロなど二つの通貨の交換比率を表す。言わずもがなだが、1ドル=80円であれば、1ドル紙幣と80円を交換することが出来ることだ。この交換レートは、一般的に、為替市場で、円を売ってドルを買いたいという人と、ドルを売って円を買いたいという人が、自然に折り合うポイントで決まる。

 つまり、両者が、1ドルと80円を交換することを了承して、為替レートが決まるのである。このレートは、常に動いていると思ってよい。地球が自転するのにしたがって、まず、オーストラリアのメルボルン市場で取引が始まり、次に東京の為替ディーラー連中がオフィスについて取引を始める。

 香港やシンガポールのディーラーたちが目をさまし、取引は一段と活発化する。そして欧州、さらには米国へと市場の中心は移っていく。そうした為替市場の中で、ドルを売りたいという人が多ければドルは下落し、逆にドルを買いたいという人が多ければ、ドルは強い含みの展開になる。つまり、市場で自由に売買ができる主要通貨については、当該通貨の需給によって、為替レートが決まるのである。

 では、何故、多くの人がドルを買いたい。あるいはドルを売りたいと考えるのだろうか。突き詰めて考えると、その答えは、二つの通貨の相対的な量で決まると思えばよい。つまり、世の中に沢山ある通貨は売られやすく、希少な通貨は買われやすいのである。それは通貨に限らない。沢山あるものは相対的に価値が低下し、僅かしかないもの=希少な財の価値は上昇するのが世の常である。

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