賢者の知恵
2011年07月20日(水) 週刊現代

1500人を80年間追跡調査 米国研究資料「長寿と性格」

陽気で楽観的な人は短命/離婚、妻と死別した男性も短命/
オーガズムを多く体験した女性は長生き

週刊現代
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 今まで「長生きできる方法」ばかりが議論されてきた。結論は出ていない。だからある科学者は、「長生きする生き方」を検証した。それはあらゆる常識を覆すものだった。「性格を変えれば、寿命も変わる」。

「真面目」な人ほど長生きする

 人はどうすれば長生きできるのか。適度な運動が必要だ、食事は腹八分がいい、ストレスや心配事は病気を誘発する—様々な研究が繰り返されてきた。

 そういった医学界の「常識」に一石を投じる、ある医学ノンフィクションがアメリカで話題になっている。その書籍のタイトルは、『The Longevity Project』。直訳すれば『長寿計画』となる。

 抗加齢医学を専門とする高輪メディカルクリニックの久保明院長(東海大医学部教授)は、この本に「衝撃を受けた」という。

「これほどの長期間にわたって多くの人間を追跡調査し、彼らの性格や人生を分析した本は過去に例がない。感動すら覚えました。

 この本では、人が長く健康で生きられることには、個人の性格や社会生活などが密接に関係しているという研究結果を示しているのです」

 調査が始まったのは1921年。スタンフォード大学のルイス・ターマン教授が当時、10歳前後の児童1528人を対象に性格を分析。その後どのような人生を歩んでいくのか5~10年おきにインタビューを行う形式で研究を開始した。

 ターマン教授の死後、カリフォルニア大学リバーサイド校特別教授のハワード・S・フリードマン博士が残された資料を基に対象者の追跡調査の継続をスタートし、ようやく今年になって、足掛け80年間にわたる研究の結果を、一般読者向けの平易な医学ノンフィクションとして発表したのだ。

 前述のように『The Longevity—』は、「長寿の原因」だとされてきた幾つかの常識を、調査の結果から、ハッキリと否定している。著者であるフリードマン教授が言う。

「定期的な医療検査や適度な運動、薬剤によるビタミン補給や積極的な緑色野菜の摂取—これらは、どれも、長く健康でいるための大切な要素と考えられてきたものばかりだ。ところが長寿者の中に、いわゆる健康オタクはいませんでした。それ以上に、70歳を超えて健在の高齢者には、ある共通する性格があることがわかったのです」

 ではこの本で判明した「長寿向きの性格」とはどんなものなのか。そのキーワードとなるのが、「conscientious」という言葉だ。日本語に直すと「良心的」「慎重」「粘り強い」「計画性がある」といった意味となる。健康で長生きする人ほど、いわゆる「真面目」な性格を備えているというのだ。

 本稿の3ページに『The Longevity—』にも掲載されている「conscientious」度を測れる自己診断テストを載せているので、ぜひ試していただきたい。

 フリードマン教授は、その結果も、医学界のある常識を覆すものと主張する。

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